今回は「板金」に関連した工事のお話となります。
依頼されたのは、空調配管の一種である「冷媒管」を屋外で囲む「冷媒ラック」の取り合い部分の取付けとなります。既存のラックを使用して改修配管をする中で、どうしても既製品の「冷媒ラック」では「幅」が違ったり、「高さ」が違ったり、対応できない部分があるとの事でした。
そこで現地に赴き実際の現状と寸法を確認し、上手く接続できる部材を製作しました。
一つ目は配管が90度に曲がっており、しかも入り口と出口の幅が違うという場所。そこで画像の様なラックを製作しました。
こちらは下の3つの部材から構成されておりますが、比較的単純な構成となっております。
二つ目はラックの入り口と出口で幅と高さが違うという場所です。そこで画像の様なラックを製作しました。
こちらは下の5つの部材から構成されており、取付けの順番など少し複雑な構成となっております。
ラックの材質は「ガルバリウム鋼板」で板厚は「1.2mm」となっており、基本的には既存のラックと各部材は「ステンレス製」のビスで固定され、隙間等は「変成シリコン」のコーキングで仕上げます。
タイトルの「本業ではございませんが・・・」が意味するところは、弊社が行うダクト工事とは本来、空気を搬送する管(ダクト)を繋げていき「空調」でしたり「換気」を目的とするジャンルです。ただし、必要とされる資格は「建築板金作業」と「板金」が主な内容となっています。現に通常のダクト業者さんは工場を保有し、そこでダクトを板金して製作しています。
弊社はダクトを製作する工場を持っておりませんのでダクトは外注して購入しています。そうは言え、製作に関しての知識はゼロではございません。ダクトの仕組みを知らずしてダクト工事は出来ませんからね。
そしてダクトとは「空間における図形の構成認識」が重要と考えます。ですから今回の様な事案は本業のダクト工事に「近からず遠からず」で、ラックの完成全体像から各部材の単品図を図面化し、外注製作をしております。
ダクトの基本は、そのダクトがどの様に構成されており、どの様に接続されるかです。それは今回の様な製作ラックも同様です。「空間における図形の構成認識」があればどの様な状況であろうとも応用できます。
如何でしたでしょうか。
今回はダクト工事に密接に関連する「板金」のお話から「空間における図形の構成認識」まで広く展開しました。
次回の投稿もお楽しみにお待ちください。
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